素晴らしいじゃないか。
悲しい気持ちになるなんて。
素晴らしいじゃないか。
消したい記憶があるなんて。
素晴らしくないことは、
なんて素晴らしいことだろう。
ここまで読んだ君は、
ここまで読んだ君になった。
君は世界で一番醜くて、
世界で一番美しいから、
僕みたいな奴の野糞にまみれた、
終わっている詩なんか読まないでくれ。
僕みたいな、ろくでなしの
書いた詩を読むということは、
君の住む町で君が一番、
惨めでかわいそうになるということだ。
最後の一行を読む前に、
このページから離れてくれ。
もうすぐ最後の一行だ。
どうか読まないでくれ。
僕は天才だった。