変なポエム。など

小心者のブログでごんす。パラノイア的な

ポテロング

淡いピアノの七並べ

霞を食べて元気よく

ひっつき虫と根比べ

喚く雀にひつまぶし

 

のっぺらぼうの恋心

インドの僧侶が弄ぶ

場末の王妃が悼む夜

機械は小さな漂流記

 

意味に囚われ三十年

無駄を省いて十二年

やって来ました糞祭

俺の人生ポテロング

 

悲しい猫は時を賭け

擬音を鳴らす歎異抄

破いた布で顔を拭き

俺の人生ポテロング

ひとりぼっちの旅先で

ひとりぼっちの旅先で

ひとりぼっちを噛みしめる

ジャストフィットの寂しさが

なんだかとても心地よい

 

ひとりぼっちの旅先で

冷えた空気を吸いこめば

あいつもあいつの幸せも

許せるような気になった

 

ひとりぼっちの鉱石は

大きな許しのなかで磨かれ

いつかたとえば歌となり

社会に姿をあらわすだろう

 

ひとりぼっちを拒絶して

ひとりぼっちを抱きしめる

矛盾のなかで揺らめいて

わたしは皮膚を透明にする

自分の言葉はありません

自分の言葉はありません

それはどこにもありません

 

自分の言葉で話しなさいと

先生もどきは言うけれど

 

自分の言葉で話しなさいと

言うその言葉は借り物だ

 

自分の言葉はありません

言葉は決して所有できない

 

史から言葉を借りてきて

君に言います、こんにちは

これから社会に出る人よ

これから社会に出る人に

言っておきたいことがある

 

これから社会に出る人よ

セブンチャーハンはうまい

 

これから社会に出る人よ

おやすみプンプンはエロい

 

なんて思う余裕をいつも

できればいつも持ってくれ

あこがれ

もしも薊と会うならば

わたしは何を話そうか

もしも薊と会うならば

どんな土産を渡そうか

 

もしも薊と会うならば

わたしは何も語れまい

もしも薊と会うならば

月のプリンを渡そうか

 

もしも薊と会うならば

きっと緊張するだろう

もしも薊と会うならば

うれし涙を流すだろう

 

もしも薊と会うならば

西から太陽昇るだろう

もしも薊と会うならば

東に沈むは永遠だろう

なお

取るに足りない一撃は

零と同じと知るまでに

かけた月日は投資だと

失い続けてなお回す夢

 

逃れられない己を忘れ

嘘と結んだ屑に煽られ

脆い私は膨張していく

惑い続けてなお回る夢

 

不滅の虹は足元にあり

下を向くのが難しい歳

甘い匂いが鼻を触って

回り続けてなお回る夢

 

ポップな希望を携えて

知らずに堕ちていく光

淡い私は拡散していく

転び続けてなお回す夢

あの子のきれいな血管に

あの子のきれいな血管に

入ろうとする亡者の群れ

あの子のきれいな血管は

だれであろうと侵入禁止

 

あの子のきれいな血管は

プライスレスのミニ銀河

あの子のきれいな血管は

いついつまでも治外法権

 

あの子のきれいな血管を

汚そうとする花一もんめ

あの子のきれいな血管は

音符の暮らすイノセンス

 

あの子のきれいな血管は

あの子の聖域なのですよ

あの子のきれいな血管に

入ってゆくな欲の泥土よ